玉川上水沿いプチ観光

ジブリ美術館に行くには、三鷹駅前から直通のバスが10分置きに出ている。天気が良ければ、玉川上水の脇をゆるゆると歩いても15分くらいで着いてしまうので、地味な見どころを挙げておく。
玉川上水沿いの右岸をゆるゆると進むと、太宰治の入水地点を示す大きな岩が確認できる。地元住民に配慮して、何も明記しないで目印だけ置いてあるそうだ。
程無くして大正末期の洋風建築「山本有三記念館」が見えてくる。以前は児童図書館だったが、いろいろあって市の施設になったらしい。川を挟んで反対側は井の頭自然文化園。動物園と北村西望彫刻館がある。長崎の平和の像を作ったアトリエがそのまま残っている。
吉祥寺通りにぶつかったら右折するとジブリ美術館までもうすぐ。
これだけではつまらないので、もう少し観光してみる。『散歩の達人 2006年5月号』を参考に、春光スポーツクラブの裏手に回って「ナザレ修道院」を見に行った。しかし隣接する公園に入れなくなっていたのでよく見えなくて残念。ただ、ちょうどお昼時だったので鐘が鳴っているのが聞こえた。
もう一箇所、玉川上水にかかる新橋というのが太宰治の遺体引揚地という記事をどこかで読んだ。明星学園高校のすぐ傍にある、何の変哲も無い橋である。6月13日に入水して、6日後の19日に近所の人が見つけたそうだ。今でこそ暢気な流れだけど、人喰川と呼ばれた当時の水量はさぞかし凄かったんだろうなあ。としばし感慨に耽る。