中央線201系ラストランを豊田で見学


ボディ色が全部オレンジの中央線が、今日で全部いなくなりました。
ラストランは豊田から松本まで記念運行して、そのまんま解体されるんだとかで。てっきり夕方に豊田に戻ってくるとのんびり構えてた、沿線住民・三鷹在住ぬる鉄さん(私)は正直焦った。
乗車できるのは抽選で当たった人だけ。そんなくじ運はないので当然乗れないんだけど、見に行く分にはいいかなと、でもすごく混んでたら帰ってこようと一眼レフカメラをブラ下げて、三鷹から豊田までノコノコ行って最後に拝んできた。
2番線に私が現着したのは10時より5分くらい前。ホームで押し合いへし合いしてるのかと思ったら、ベンチに空き席があるくらい余裕。氷山のペンギンじゃあるまいし、そんなんなったら帰ろうくらいの気持ちで入線を待ちながら、カメラの設定をチェック。


10時3分、いよいよ車庫から出た201系が豊田駅で最後の入線。歓声とシャッター音、警告音で騒がしさはピークに。
安全確認が済んでドアが開き、選ばれた400人が乗車。先頭と後ろの車両あたりの混雑がひどかったので、真ん中らへんでゆるゆる眺めていた。報道の写真だとエライことになってるけど、ニュースバリュー的に撮ってるだけで全体がそんな騒ぎではなかったという点は言及しておきたい。


手作りの旗を振る人、嬉しそうに乗り込んで窓に自作のパネルを貼り出す人、子供と記念写真を撮る家族連れ、無我夢中で写真を取りまくる人、ビデオカメラを回しながらずーっと歩いていく人。みんな思い思いの形で201系とのお別れをしていた。テレビの取材陣とおまわりさんもいた。
ドア前に置いてあったカバンに入ってたネコ。耳が警戒してるw あとでtwitterで分かったのは、同じ日に「銀座みゆき通りの看板猫」として撮影されていた。運搬途中だったんですかね?


そして出発時刻の10時19分。ドアが閉まり、長い汽笛?みたいのが鳴って、手を振る人たちに見送られながら、オレンジ色の201系は松本駅へ最後の運行にしずしずと出発していった。
ここから先はきっとマニアの皆さんが渾身の撮影をしていらっしゃるはずなので、後はお任せして私は調布飛行場の一般公開へと向かった。

オレンジの中央線が全部なくなっちゃうらしいよ、と聞いてからずいぶん経つけど、本当にもう明日から見られないのが信じられない気分もある。
私はガッツリ鉄な人じゃないので、自分の生活圏にいる電車のことしか知らないけど、たとえば見慣れていた建物が取り壊されて景色が変わった時に味わう気持ちと似たような寂寥感だと思う。東京に住む以上は避けられない必然だし、便利になるのは分かるんだけど。