今年いちばんの寒さ

外に出ると冷涼な空気が歯に沁みた。日差しがあたるところだけほのかにあたたかい。駅まで行く途中で一匹も猫を見かけなかった。どっかぬくいとこに居るんだろう。
暗室に入ってプリント作業。適当にセレクトして焼いたら木の写真ばっかしで、ベタもイチョウやらプラタナスばかりが写っていた。
15時に終了して新宿まで帰る途中、四谷図書館に寄ってCDを返却。御苑の大木戸門に隣接する区の施設ビル7階にあるため、窓からは御苑が見渡せる。
ついでに雑誌新聞の過去記事をまとめて閲覧する。群像12月号の座談会は車谷長吉高橋源一郎山田詠美。車谷氏のエッセイ等で披瀝される当人の言動に関して容赦ないツッコミが入っている。当人も否定していない。俗物ぶりに却って安心したりして。『赤目四十八瀧心中未遂』で直木賞をもらってブレイクするまでの長すぎる雌伏期間に小説では当然食えず、新潮社の編集者が尽力して辻井喬堤清二)の鞄持ちをしていたという経歴は初見。
毎日新聞(東京版)日曜連載、坪内祐三さんの記事を見るために先月の新聞を適当に抜いて開くと、ちょうど内田百輭の回だった。当たりを引いたようなイイ気分。気がついたら暗くなっていたので慌てて外に出た。
寒気がぴしぴしと皮膚を刺してくる。さむいつーかイタイ。暖をとるため伊勢丹に入ったらクリスマス商戦の激混みで、人波に酔いすぐ出る。近くのラーメン屋「桜吹雪が風に舞う」に行ってみた。トンコツ+背脂系。千駄ヶ谷ホープ軒を上品にしたようなラーメンだった。