ジャパンスネークセンター(群馬県太田市)+焼きソバを食いに

paraiso2005-10-16

へび研HP→ http://snake-center.com/
デイリーポータルZのレポートでその存在を知ってから2年越しでようやく足を運ぶことができた。
(帰宅後すぐに書き始め、長くなってしまった上にオチがありません)
雨のぱらつく中野を出発したのが8時40分、練馬から関越道で一路群馬へ向かう。腹が減って仕方ないので途中のPAで肉まんをパクついたりしてるうちにいつの間にか1時間経っていてびっくり。これでは10時半からのイベント「採毒」には間に合わない。おまけに方向音痴ナビ(自分)が思い切り道を間違えたりなんかしてようやく着いたのは11時30分頃というていたらく。現地に着いたら運転手のnipper氏(毒ヘビ好き)にマムシ園へ放り込まれるんじゃないかと内心びくびくしていたがそんなこともなく、順番に施設を見て回る。
野外(というか青天井の囲い)に放飼してあるシマヘビやマムシは曇天で薄ら寒かったせいか、あまり数が見られなかったのが残念であった。
施設自体は建物が古いものが多く、一見つぶれた廃施設のように見えなくもない。しかし本日は蛇供養のお祭りの日にあたっていたので、家族連れがずいぶん多かった。


まずは毒ヘビコーナーから。壁にかかっている5m近いアナコンダの皮にまず度肝を抜かれてからケージを見て回る。テレビや図鑑でしか見たことないヘビがわらわらいる。最初はいちいち「うわっ」とか言ってたのにしだいに感覚が麻痺してくるのが分かる。そんな中でもさすがにキングコブラは迫力が違うというかまさに王者の貫禄があった。
次は大蛇コーナー。こないだ埼玉で大捕り物があったばかりのビルマニシキヘビアルビノ)を見ることができた。大きさに絶句。埼○県警がんばれとか言ってごめんなさいと謝りたくなった。あれを捕まえろって言われたら仕事でも絶対イヤだ。他にもやはり個人で飼いきれなくなって引き取られたニシキヘビがいた。とにかくぶっとい。胴回り70センチとかある。しかし性質がおとなしいものはペットとして人気があると説明があったので、飼いたくなる人は多いものらしい。やはりこうなると法的な縛りがないとマズイんではなかろうか。自動車だって車庫証明がないと買えないんだから、動物も飼育環境証明のような認可制にすればいいじゃない、とそう簡単にはいかない問題が実際にはあるのだろう、きっと。


熱帯蛇類温室にはnipper氏悲願のブラックマンバが2匹飼育されていた。周りの子供が見れなくなるのもおかまいなく、ガラスにかぶりつきで見させていただいた。マンバは止まり木から首を高くもたげながら黒い舌をちろちろ出している。見た目はわりと細くて黒目がぽっちりとして愛嬌すらあるが、世界最凶の毒蛇としてアフリカに君臨する恐るべき生物である。その王者ぶりをCS番組で繰り返し見ていたのだが、その見た目とのギャップが不思議だった。百戦錬磨の命知らずレポーターが本気で怯える毒蛇がこれなのか?と。飼育中の事故(人間と蛇双方に)など起こらずに、日本で少しでも長く実際の姿が公開され続けることを祈りたい。ブラックマンバの名前の由来である黒い口の中は残念ながら見られなかった。


本日は蛇供養の日ということで、参加型イベントがいくつか開催されていた。仔マムシを水槽から移し変える競争とコブラショーはなかなか面白かった。デイリーポータルのレポートでもそのとぼけた司会進行ぶりが報告されていた係員氏が飄々と仕切っていた。コブラショーではタイワンコブラとアオダイショウを触らせてくれた。ひやっというか思ったよりつるっとした滑らかな感触。周りの子供は自分から触りに行くのやら親にけしかけられて渋々触りに行くのやらさまざま。自分が子供だったらどうしてただろう。


熱帯蛇類温室ではニシキヘビを首に巻いて撮影できるとの看板があった。案内を貼った立て看の後ろに係員の人が椅子に座って置き物状態でじっとしている。その脇にはヘビが格納されていると思しき黒いヘビツボが置いてある。何をしてるわけでもないが本を読むでもなくただじっとしている。この人がそもそも蛇なんじゃないかというくらいに動かないのが少々気味悪い。声を掛けてnipper氏が一枚取ってもらう。といってもヘビを出して首にかけてポラを撮るまで3秒足らず。ほんとに一瞬。お代は1000円。高いのか安いのか、しかしここでボッタくられたとしても研究費になるんだと考えると腹は立たない。カンパだと思えばいいじゃんと。でもそのせわしい様子を見てて自分は撮る気にならなかった。もう少しヘビと触れ合えるならやってもよかったのだが。


売店を覗くとマムシ関連商品がてんこもり。滋養強壮、男性力の回復という文字が躍っている。陶陶酒というメーカーと深い関わりがあるようだ。なるほど、これで商売してるんだから供養も当然やるわな。他にはヘビ皮商品が多数。保護を謳いつつ傍らでは商売してるわけで、複雑というか訳分からんというか。まあオトナの事情があるんだろう。


15時くらいにヘビセンターを後にして、太田市方面へ。やはりまたお世話になってしまったデイリーポータル「焼きソバの町」レポートを参考に、焼きソバの食べ歩きを実践する。まずはいちばん近そうな「清水屋本店」へ。分かりにくい住宅街の真ん中にたくさん車が止まった店があった。運良く車を止めることができたので店内に入ると、先客が何組かいるが席がちょうど空いていた。メニューを見て注文しようとするが忙しいらしく店員さんが誰も来ない。厨房に行くとてんてこまいしている。しきりに恐縮する店員さんにようやく注文を済ませて待つが、ひっきりなしに電話が鳴って注文が入る。これは長そうだと覚悟を決めてゴルゴ13を読みつつ空腹を堪えて待つことしばし、品切れだったタイヤキがひとつだけありましたと店員さんが持ってきてくれる。ざるに載ってほかほか焼きたてのを2つに割って頬張る。めっちゃあちい。皮の表面がパリパリしていてむしょうに旨い。そのうちに焼きソバも登場。小サイズ200円+肉50円だが、そんなに少なくはない。肉は表面を覆うくらいに乗っていて、キャベツを細く切ったのが細麺にたくさんからんでいる。んー、味的には感動するほどでもないが、おやつとしては丁度いいくらいの量と値段。学生時代にこういう店があったらなー。客あしらいは忙しい中でもキチンとしていて感心した。
もう1軒行こうと北のほうにある「門前焼そば くいち」に向かうが閉店時間が14時だった。あちゃー。あえなく来た道を戻って別な店を探す。こういう時に車は便利だが、店が見つかっても繁華街で駐車スペースがなかったりするので、電車で行って徒歩で制覇するのとどちらが有利か微妙なところだ。駐車場があるはずの「峯岸大和屋」へ向かう。昨日調べておいてよかった。ここは和菓子屋さんで焼きソバもやってる二毛作で、店内に飲食スペースがある。焼きソバは小盛り210円、中盛りでも315円と激安。量もけっこうたっぷりで、麺はかなり太め。ソースは薄めの甘口で、具はキャベツのみ。テーブルに備え付けの七味をかけると味が締まってより旨い。中盛りにすればよかったと少々後悔する。
◆参考URL:http://www.geocities.jp/yamapon65/tisantisyou_yakisoba_ota.html


そんなこんなで太田市を出たのが18時前くらい。さてここから関越道に戻るのが一苦労である。利根川を越えるまでは順調だったが、うっかり左折ポイントを過ぎたのを見落として、気づけば埼玉下道縦断コースへ入っていた。埼玉に入った途端に道が良くなって、車の速度にへぼナビ(自分)の判断スピードがついてゆかない。青くなってどうにかこうにか西へ戻り、思ったよりロスせずに東松山市から関越道へ戻ることができた。緊張が解けた途端に眠くなり、PAで仮眠してから東京へ戻る。不必要な緊張を強いてしまい、ドライバー氏には申し訳ないことをした。中野着20時。