映画『キャデラック・レコード』(2008・米国)

キャデラック・レコード~音楽でアメリカを変えた人々の物語 デラックス・エディション
米国黒人音楽のルーツ、ブルース・R&Bの有名レーベル「チェス・レーベル」の創設話。歌姫エタ・ジェイムスにビヨンセを配し、マディ・ウォーターズを軸にしてレーベル創設者レナード・チェスの死までを描く。ブルース・R&Bが黒人のためだけの音楽だった頃から、チャック・ベリーによってロックンロールが生み出されて白人が黒人の音楽を聴くようになって、白人(たとえばビートルズストーンズ、クラプトン)がブルースの創始者である黒人ミュージシャンに憧れるようになる時代まで。
黒人が白人から日常的に受けている人種差別が繰り返し描かれる中で、レーベル創設者チェス(ポーランド人なので白人移民)がミュージシャン(全て黒人)に対して差別を行なわず対等の立場として扱う場面がいくつか見られたが、それを友愛精神の顕れと見るのか、商売人のビジネスライクなものと見るべきなのか、私にはわからなかった。
【覚え書き】1)オバマ大統領就任時にビヨンセがエタ・ジェイムスの"At Last"を唄ったのは、この映画に関係しているのだろうか。2)ジャニス・ジョプリンの"Tell Mama"はエタ・ジェイムスが原曲。