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中野駅北口のアーケード商店街（サンモール）から、飲み屋街方向にエクセルシオールカフェの角を曲がって進むと右側にある蕎麦屋さん。街路名でいうと「狸小路」沿いになる。手頃な値段で旨い蕎麦が食えるので何かと重宝している。月代わりで変わりソバも出している。11月は木の実（くるみ）ソバ。
自転車に乗って凍えた後だったので、あったかいやつが食べたくて「地獄ソバ」950円を注文。ゆでた蕎麦の上に卵の黄身、かつおぶし、ねぎ、あとなんだっけ、まあそんなのがのっていて、ツユは濃いのが下に溜まっているんで、掻き回してからすすりこんだ。もうちっと汁っぽいのが食べたかったんだけどな。と思いつつズゾゾゾと食べていると、ちょうど食べ終わる頃合いを見計らって蕎麦湯が出てきた。素晴らしいタイミング。たっぷり蕎麦湯をいただいて、十分あったまってから自転車をシャキシャキ漕いで帰宅。ああさむいさむい。東京では木枯らし一号が吹いたそうだ。
ここからは余談。中野駅の南口側に一軒屋をシェアして住んでいた頃、さらしなの支店の前を毎日通っていた。季節のおすすめ品を大書きした看板が店頭にかかっていることがあり、それが「穴子天ぷら」とか「鴨なんばん」とか墨痕鮮やかに紙に書いてあるだけで写真もないのに、やたらに食欲のツボに入ってしまって見るたびに悶えていた。てくてく平静に歩いてるように見えるけど内心は「うおおおおおアナゴオオオオオ」とか「かもオオオオォオオオ」などと湧き起こるマグマの如きスタンドじゃなくて食欲と理性のせめぎあいを繰り返していた。夕方の帰宅時は空腹なことが多かったせいもあるけど、自分はどうも釣られやすい性格なんで気をつけようと思った。
