企画展:驚異の深海生物(千葉県立中央博物館)

驚異の深海生物チラシ

http://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/
ダイオウイカメガマウスリュウグウノツカイ!といった名前にピンと来たら一度足を運ぶことをオススメします。
シーラカンスタカアシガニなど一般にも知られている生物を展示室外に配置。入口前に鎮座ましますのはメガマウスの頭レプリカ。千葉県内での採集時エピソードも読み応えあり。展示室へ入ると真っ先に目が行くのは部屋いっぱいに横たわるダイオウイカの模型(世界最大級)。上には5メートル超のリュウグウノツカイ着色標本が吊られている。その他の展示は実物標本や模型にわかりやすい解説が添えられている。一見、子供には理解しづらいかもしれないが、スタッフの解説を聞きながら回れば充分に面白さは伝わるレベルだと思う。
個人的には熱水噴出孔生物の標本とビデオ映像を見れたのが収穫だった。光合成不可の深海環境下で化学合成して生態系を保っているという、ありえねえ生物がいるわけですが。鉄のよろいを纏った貝とかステキすぎる。深海では餌が採れにくいからって、やたらめったら目の前のものを飲み込むために身体のほとんどが口だったり、メスに寄生して繁殖を確実に行なうオスの魚とか、そこまでしてそんなトコに棲みたいか君たちは。おもしろすぎる。
各人の興味に応じてじっくり見るもよし、うわーっと模型だけ見ても楽しいつくりになっている。全体的にメリハリのある展示で、マニアックな対象をどうやって面白く見せるかという工夫が伝わってきた。機会があれば、もう一回行ってもいいなあ。常設展のほうは時間がなくてじっくり見られなかったのが残念。ダイオウイカを捕食するマッコウクジラの実物骨格があるので、企画展を見たらこっちも是非どうぞ。企画展・常設展共に実物標本が多く、見ごたえのある博物館でした。