山梨で桃源郷を見た

先週の花見は曇天。日曜は晴天との予報が出ていたので桜前線を追跡してみることにした。前日にネットで桜前線情報を検索しまくって、東京から100kmくらいのあたりが見頃らしいと予測を立てた。山梨県勝沼町。云わずと知れた甲州葡萄とワインの名産地である。ここに住んでいた学生時代の先輩から、桃の花の季節には盆地がピンクに染まると聞いていたので、一度見たいと思っていた。
甲州街道から中央高速へ。晴天の空の下、iPodで好きな音楽をかけながらひた走る。やけにバイクが目に付く。こんな天気の日には大きなバイクで出歩いてみたくなる。でも道中は音楽が聴けないからなあ。とへたれな考えになってしまう。
談合坂SAで遅めの朝食を摂る。やたらに売店が充実している。結局買ったのはナンチーズサンドとじゃがべー(じゃがいもを丸ごと揚げたのにベーコンのかけらが挟まってる)。同行者A氏は串カツ。まず串から2つ肉を食べて、一つ残ってるのを置いてからナンサンドを食べ、残りの串を食べた途端に声を上げ、いたく悲痛な表情をした。さてどうしてでしょう?答えは→肉だと思ってたのに食べたら玉ねぎだったから
まず目指すのは甚六桜。勝沼ぶどう郷駅の両側に桜を植えたのが名物になったとの事で、先日買った鉄道雑誌にも出ていた。駅は高台にあり、線路を挟んで桜が満開に咲き誇っている。駅の裏では桜祭りの準備中。ホームから見るのがいちばん綺麗に見えるのか、三脚を立てた人がたくさん待機していた。
しばらく撮影してから「ぶどうの丘」へ。地元ワインを片っ端から試飲できる施設が地下にあり、昼間っから赤ら顔に。遅い昼飯を適当に食べる店がなく、国道沿いをうろうろするうちにまた花見スポットを発見。万力公園という池のほとりには桜と柳が交互に植わっていた。若葉と満開の桜が青空に映える。
最後に笛吹山フルーツセンターというよく判らない施設へ。ここからは富士山と盆地全てが見下ろせる。盆地はどこもかしこもピンクに染まって上気したようだ。富士山は真っ白だった。
帰りは高速が大渋滞。談合坂SAで五平餅を食べたらだいぶ腹持ちした。

桜も美しかったが、街中の至る所が桃の花だらけなのに圧倒された。街中に丘がいくつもあり、平地と高地から交互に街を見渡せるのも良かった。同じ土地を違う高さから眺めてみるのはおもしろい。RPGで歩いたり乗り物に乗ったりして移動の視点が変わるような感覚に近い。